サメと言えば「フカヒレ」という中華料理などによく使われる高級食材が頭に浮かびますが「身」を料理に使うってあまり聞いたことないですよね?
最近総合食品業者さんから紹介されたのが「ピーチシャーク」という食材!なんとサメ(ヨシキリザメ)の切り身の冷凍だそうです!
「サメ肉の切り身ねー・・・」
実際私の調理場では使っているのですが気になるお味、オススメの調理方法、注意点などをご紹介します!
サメ肉!?ピーチシャーク
ピーチシャーク・・・なんともユニークな名前ですが産地は宮城県気仙沼市でフカヒレでも有名な土地ですね!
ピーチシャークという名前の由来は「まるで旬の白桃のようなほんのり薄桃色をした艶やかでみずみずしい姿」から来ているようです!
キャッチフレーズは「高タンパク、低脂肪、低カロリーでとってもヘルシー!」ということでこのピーチシャーク、最大の特徴は骨が一本もついていない!というところですかね。
気になるサメ肉「ピーチシャーク」のお味は?
ピーチシャークの原料肉は海の掃除屋とも言われるヨシキリザメ(葦切鮫)!このサメ・・・人や船を襲うそうで海中では超危険なサメです!
ヨシキリザメ
メジロザメ科に属するサメ。世界中の暖かい海に幅広く生息し、長距離を回遊する。全長2~3mで食肉になるサメ。
日本に水揚げされるサメ類の中では最も多く、資源量も豊富である。肉や鱶鰭、皮、軟骨などが利用されている。人や船を襲うこともあり危険性が高い。
日本で水揚げされるサメの9割が宮城県気仙沼漁港で水揚げされており、その大半がヨシキリザメとネズミザメ。
ウィキペディアより
回遊中のヨシキリザメ
サメの肉を食べるということは馴染みのない方にとっては多少抵抗があり敬遠しがちですが、その身は箸で持ったら崩れそうになるくらい柔らかく元々切り身自体の水分量が非常に多くキャッチフレーズ通りみずみずしいです!そして、淡白な味のためどんな調味料にも合う非常に使い勝手の良さそうな切り身に感じました!
ヨシキリザメの肉には独特な弾力があり、元々かまぼこやはんぺんといった魚肉練り製品の材料として欠かせない食材であるそうです。
「ピーチシャークオススメ調理法」
「ピーチシャーク」サメ肉の切り身は冷凍状態で流通しており、実際に解凍してみるとかなりの水分が身から出てくるのでしっかり水気を切ります。身は上記に書いたとおり非常に淡白なので塩だけなどシンプルな味付けではなくしっかりとした味付けをしたほうが美味しく召し上がれるかと思います。
私の調理場ではこのピーチシャークを味噌漬け(西京漬け)にして使用しています。かねさ味噌(だし入りではない)にお酒、みりん、砂糖、昆布だしで伸ばし身に直接味噌で約30分漬け込み身に付いた味噌を軽く水で落としオーブンで焦げないように焼きあげます。(味噌は焦げやすいので焼く際には注意が必要です!)
その他にも醤油、酒、味醂を同量ずつ合わせ柚子などの柑橘類を絞ったヨシキリザメの柚庵焼きや身に小麦粉をまぶしフライパンにバターを溶かし焼き上げるヨシキリザメのムニエル、パン粉をつけて油で揚げるヨシキリザメのフライなどどんな調理法も合う切り身ですが身が柔らかく崩れやすいので煮物にすると崩れて外観が多少悪くなってしまいそうなのでよろしくないと思います!
とにかくサメ肉の切り身「ピーチシャーク」は水分量が多いので調理前にはしっかりと水気を切る!という作業が重要工程ということになりそうですね。
肉、軟骨、鰭、皮まで・・・
サメという魚は我々にとってあまり馴染みのない魚で「ジョーズ」なんてサメが人を襲う恐ろしい映画もありますがヒレはフカヒレになり、軟骨はコラーゲンを抽出して健康食品、そして肉は魚肉や切り身となり・・・
案外身近に存在してる馴染みの深い存在なんですね。
今回ご紹介した「ピーチシャーク」には魚特有の骨や小骨が一本もついておらずお年寄りから子供まで安心して安全に食べられるため老人ホームや病院給食に特に力を発揮してくれそうです!
この「ピーチシャーク」東日本大震災復興商品として紹介されましたがまだまだ知名度、サメ肉の認知度は低いと思います。
説明するときはピーチシャークではなく気仙沼産ヨシキリザメです!と言った方がわかりやすいですね。使い勝手もいいので知名度が上がり世に広まっていくことを願っています。
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