ロシアW杯はメッシやCロナウドが活躍する最後のワールドカップになると言われていたが、蓋を開けてみるとこのレジェンド2人よりも注目される選手がフランス代表の10番だ。
過去のフランス代表の10番と言えばプラティニやジダンが有名で伝統の背番号である。
フランス代表の新たな10番エムバペ(ムバッペ)とは?

《cnn.co.jp引用》
そして今大会の10番を背負う若干19歳の選手が、キリアン・サンミ・エムバペ・ロタン→通称はエムバペ(ムバッペ)である。
プラティニやジダンのようにゲームメイクやフリーキックをする10番ではなく、スピードとシュートテクニックが素晴らしいストライカータイプの10番だ。
フランス代表の過去のストライカーといえばティエリ・アンリが有名だが、エムバペはアンリ2世とも言われていてアンリを超える才能と実力の持ち主だと言われている。
エムバペ選手は2013年からモナコのユースチームに所属し、16歳の時にトップデビューを果たす。
クラブの最年少得点記録を塗り替え、それまでの記録を持っていた英雄・アンリさんにちなんで”アンリ2世”と呼ばれるようになった。
2016-17シーズンには44試合に出場し、26ゴール14アシストの活躍でモナコのリーグ制覇、CLベスト4入りに貢献。
モナコでの活躍が認められ、2017年夏にパリ・サンジェルマンへの移籍が実現した。
今シーズンは46試合に出場し、21ゴール16アシストをマーク。彼の実力が本物であることを証明し、前シーズンに続きリーグ・アンのベストイレブンと最優秀若手賞の2冠に輝いた。
ティエリアンリの経歴
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プレミアリーグ歴代最多となる4度の得点王受賞をはじめ、FWA(Football Writers’ Association、サッカーライター協会)の投票によるFWA年間最優秀選手賞を3度受賞、PFA年間最優秀選手賞を2度受賞、UEFAチーム・オブ・ザ・イヤーを同賞最多の5度受賞と数々の個人タイトルを獲得。
バルセロナ時代はリーガ・エスパニョーラ2007-08シーズン、当時3トップを形成していたロナウジーニョ、サミュエル・エトオ、リオネル・メッシと自身を合わせた組み合わせは“ファンタスティック4”と呼ばれ注目された。《Wikipedia参照》
ロシアW杯歴史的戦い!フランスVSアルゼンチン
今大会でエムバペが輝いた試合がアルゼンチンとのベスト8をかけた試合である。
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自陣中央でボールをカットしたフランス代表FWキリアン・エムバペは、あっという間にアルゼンチン選手3人を置き去りにして高速ドリブルを開始。
なんとそのまま凄まじい加速力でアルゼンチン守備網を切り裂き、60メートルを独破した。
正面で待ち受けたマルコス・ロホも振り切られて思わずエリア内でファウル、フランスにPKが与えられたのだ。
これをアントワーヌ・グリエーズマンが落ち着いて決め、フランスが先制点を挙げた。
驚嘆の声を寄せたのが欧州メディアだ。英公共放送『BBC』はロホの軽率な対応を断じつつ、「予期せぬビッグプレーが飛び出た。エムバペが止まらない!」と称え、フランスの全国スポーツ紙『L’Equipe』も「まさに電光石火のソロプレーだ。ワールドカップに残る名場面となった」と評する。さらに衛星放送『EURO SPORTS』は「世界の度肝を抜くワールドクラスのプレーだ」と絶賛した。
自身のスピードを活かした活躍で先制点に繋がるPKの獲得。
後半に2得点を決めて、アルゼンチンにとどめをさした。
エムバペのスピードは100メートルを10秒台で走るくらいで、日本の短距離の決勝に残るくらいの速さだとも言われているようだ。
エムバペのスピードのルーツは家系にある
1998年12月20日、自国開催のW杯でフランスが優勝した半年後に、パリ北東部のボンディでエムバペ選手は誕生した。
カメルーンとナイジェリアにルーツを持つ父は地元のサッカークラブ・ASボンディのコーチを務め、アルジェリアにルーツを持つ母はプロのハンドボール選手というスポーツ一家で育てられた。
アフリカの血が彼の脚力に大きく影響されているのだろう。
そして、フランスというサッカーの上手い国で育った環境が速いだけではない部分が良くわかる。
フランスのレンヌなどで活躍したジレス・ケンボ・エココ選手が義理の兄にあたり、10歳年下のエムバペ選手にとってレンヌで活躍するエココ選手は最初のアイドルだった。
元イタリア代表デルピエロもエムバペを絶賛
元イタリア代表デルピエロもフランス-アルゼンチンを伝説になる試合と認めたようだ。
ツイッターに「今日W杯はバロンドールを10個失い、将来の10個を見いだした」と投稿した。
バロンドールを5回ずつ受賞したメッシとロナウドが消え、今後エムバペが10回受賞してもおかしくないという意味である。
今や全世界のサッカーファンがフランス代表の10番の今後のロシアW杯の活躍を期待している。
ベスト8はウルグアイに勝てばブラジルかベルギーとの全て決勝戦でも良いくらいのビッグマッチだ!
強豪国を個人のスピードで倒して行く姿を是非見たい。
フランスが20年前に優勝した年にエムバペは産まれた
フランス代表が最後にW杯を制覇したのは奇しくもエムバペ選手が生まれた1998年のフランス大会まで遡る。
この大会はフランス代表10番のジダンがフランスをW杯初優勝に導いた。
98年のフランス代表は優勝候補ではなく、守備的なチームだった事を踏まえる必要がある。
当時の監督エメ・ジャケも選手選考に苦労していた。
ここが黄金期の始まりでもある。
フォーメーションは4-5-1。
今の4-3-3みたいにサイドは張り出していなかった。
GK バルテズ
CDF ブラン、デサイー
左SDF リザラズ
右SDF テュラム
DMF プティ、デシャン
トップ下 ジダン
左SMF ピレス
右SMF ジョルカエフ
FW ギバルシュ
ギバルシュって誰?って感じかもしれませんが、98年はアンリとトレセゲは控えでほとんど試合に出ていません。
代わりにデュガリーがサイドやワントップの控えでした。
開催国でもあり、ジダンというスーパースターを抱えたフランスは見事優勝した。
ジネディーヌ・ジダンの経歴
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FIFA最優秀選手賞、バロンドール、ゴールデンボール賞などの個人タイトルに加え、所属チームではワールドカップ、欧州選手権、トヨタカップ、チャンピオンズリーグなどの主要タイトルをすべて獲得した。UEFAゴールデンジュビリーポールでは、過去50年(1954年〜2003年)の欧州のサッカー選手として、フランツ・ベッケンバウアーやヨハン・クライフらを抑えて最も優れた選手に選ばれた。FIFA100選にも名を連ねている。
監督としてもレアル・マドリードの助監督やBチームの監督を務めた後にトップチームの監督に就任。就任1年目でクラブをチャンピオンズリーグ制覇に導いた。2017年には、史上初めてとなるチャンピオンズリーグ連覇を達成し、選手、監督双方でオンズドール、FIFA最優秀賞を受賞した初めての人物となった。
アルジェリアの少数民族カビール人(→ベルベル人)の両親の元に生まれたため、フランスでは「北アフリカ移民の星」としての象徴的な人気もある《Wikipedia参照》
フランスW杯優勝から20年後のロシアW杯
そしてロシアW杯のフランス代表は数々の有力選手がフランス代表を落選するなどメンバー入りさえ激戦だった。
層が厚いからこそフランスを優勝候補に挙げる人も少なくない。
フランスもベスト4以上が確定!
ベストヤングプレーヤー賞の有力候補であるエムバペ選手が、抜群の爆発力で母国を20年ぶりの栄冠に導けるかが今大会最も注目してもらいたい!
最後に、このエムバペ選手は足が速いサッカー選手ってだけではない事をお伝えしときたい。
今大会が始まる前から彼に支払われる選手ボーナスは全て恵まれない子供達の支援として寄付される事が決まっていたのだ。
19歳ではあるが、中身もしっかりとした人間であるという事こそが彼の大きな魅力なんだと思う。
プロスポーツ選手としての模範でもあり、メッシやロナウドの次の世代のサッカー界の宝に今後も期待しよう!
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